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人事労務の右腕

企業の事例/Google プロジェクトAristotle(心理的安全性⑦)

 

目次

  1. プロジェクトAristotle(アリストテレス)とは

  2. チームを成功へと導く5つの鍵 

  3. まとめ 

 

前回の記事では、心理的安全性を高めるGoogle社の取組の1つとして「プロジェクトOxygen(オキシジェン)」をご紹介しました。

企業の事例/Google プロジェクトOxygen(心理的安全性⑥)

 

本日は大きな注目を集めたもう1つの取り組み、「プロジェクトAristotle(アリストテレス)」について書きたいと思います。

 

 

1,プロジェクトAristotle(アリストテレス)とは 

 

Google社のプロジェクトAristotle(アリストテレス)とは、2012年に始まった、生産性の高いチームが持つ共通点に関する研究プロジェクトです。

 

Google社は、自社内の最も成功したチームがどのような特徴を持っているかを調べるために、180以上のチームを対象にデータ収集と分析を行いました。

 

その結果チームの成果は個々のメンバーの能力やスキルよりも、チーム内の相互作用やノルマ、信頼感などの要素に大きく影響されることがわかりました。

 

 

2,チームを成功へと導く5つの鍵 

 

さらにプロジェクトAristotleでは、チームを成功へと導くには5つの鍵がある」ことを明らかにしました。

その鍵とは「心理的安全性」「信頼性」「構造と明確さ」「仕事の意味」「インパクト」です。

詳しくみていきましょう。

 

①心理的安全性 (Psychological safety)

これまで語ってきた通り、チームメンバーが自分の意見や感情を自由に表現できる環境のことです。

心理的安全性が高いチームでは、メンバーは失敗や批判を恐れずにリスクを取ったり、フィードバックを求めたり、学習したりできます。

 

逆に、心理的安全性が低いチームでは、メンバーは自分を守るために沈黙したり、同調したり、問題を隠したりする傾向があります。

心理的安全性は、チームワークの基盤となる要素であり、他の鍵とも相互に影響し合います。

 

②信頼性 (Dependability)

チームメンバーが約束や期限を守り、高品質な仕事をすることです。

信頼性が高いチームでは、メンバーは互いに信頼し合い、責任感やコミットメントを持って仕事に取り組みます。

 

逆に、信頼性が低いチームでは、メンバーは互いに不信感や不満を抱き、仕事の遅れやミスが発生しやすくなります。

信頼性は、チームの生産性や効率性に直接関わる要素であり、心理的安全性とも密接に関係しています。

 

③構造と明確さ (Structure & clarity)

チームメンバーが自分の役割や目標を明確に理解し、期待される行動や評価基準を知っていることです。

構造と明確さが高いチームでは、メンバーは自分の仕事の意義や方向性を把握し、自律的に行動できます。

 

逆に、構造と明確さが低いチームでは、メンバーは自分の仕事の範囲や優先順位が不明確であり、混乱や無駄が生じやすくなります。

構造と明確さは、チームの目的やビジョンに沿った行動を促す要素であり、意味やインパクトとも関連しています。

 

④仕事の意味(Meaning of work)

チームメンバーが自分の仕事に対して、個人的な価値や重要性を感じることです。

仕事の意味を高く感じているチームでは、メンバーは自分の仕事に情熱やモチベーションを持ち、チームの目標に貢献したいと思います。

 

逆に、低く感じているチームでは、メンバーは自分の仕事に対して無関心や不満を持ち、チームの目標に共感しないかもしれません。

仕事の意味は、チームの結束力やエンゲージメントを高める要素であり、心理的安全性や信頼性とも相互作用します。

 

⑤仕事のインパクト(Impact of work)

チームメンバーが自分の仕事が組織や社会にとって、有益であると感じることです。

仕事のインパクトを高く感じているチームでは、メンバーは自分の仕事に誇りや満足感を持ち、チームの目標に影響力を持っていると思います。

 

逆に、インパクトを低く感じているチームでは、メンバーは自分の仕事に対して無力感や不安感を持ち、チームの目標に関係ないと思うかもしれません。

インパクトは、チームの成果や革新性を向上させる要素であり、構造と明確さや意味とも連動しています。

 

 

3,まとめ 

 

以上が、プロジェクトAristotleで明らかになった、チームを成功へと導く5つの鍵です。

これらの要素は、どのような業種や業務でも応用できる普遍的なものであり、チームのパフォーマンスを向上させるために重要です。

 

ちなみにプロジェクトAristotleの内容については、Google re:Workというサイトで日本語でも公開されています。 

より詳しく知りたい方はそちらも参考にしてみてください。

 

本日もお読み頂きありがとうございました!

この記事を書いた人

濱田純

濱田純

「人事労務の右腕」のサービス開発者。組織・人事領域の知見を活かして、人事労務関連の役に立つ情報を分かりやすくお伝えします。

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