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人事労務の右腕

企業の事例/リクルート社(心理的安全性⑩)

目次

  1. リクルート社の組織作り

  2. EXD部とは?

  3. コミュニケーション施策

  4. 心理的安全性への施策

  5. まとめ

 

企業における心理的安全性に関する事例をいくつか挙げてきましたが、今回はリクルート社の取り組みをご紹介いたします。 

 

 

1,リクルート社の組織作り

 

リクルート社は、日本を代表する総合情報サービス企業として、多岐にわたる事業を展開しています。

 

リクルート社の強みは、情報技術を駆使して、時代の変化に柔軟に対応することです。

その背景には社員一人ひとりの能力を最大限に引き出す組織作りがあります。

 

 

2,EXD部とは?

 

リクルート社は2014年に上場しました。また近年グローバル化も推し進めています。

組織の拡大と多様化が進んだ結果、価値観のギャップやカルチャーの喪失という課題に直面していました。

 

特に、異なるバックグラウンドを持つ社員が増える中で、組織全体としての一貫した価値観やビジョンを共有することが難しくなっていました。

このような背景から、2018年10月に「Employee Experience Design部(EXD部)」が発足しました。

 

EXD部の目的は大きく以下の2点でした。

  • 社員のパフォーマンスを最大限に引き出すこと
  • リクルートの行動指針である「バリューズ」を体現する組織を作ること

 

また会社の姿勢として、「組織文化の再構築」「社員のエンゲージメント向上に真剣に取り組む」ことを示すのも狙いだったそうです。

ここからは具体的なアクションをご紹介していきます。

 

 

3,コミュニケーション施策

 

社内メールマガジン「WOW通信」は社内コミュニケーションを目的としてはじめられました。

内容としては、

  • 内定者が従業員にインタビューをする「WOW!PEOPLE」
  • 役員や組織長の戦略共有である「WOW!STRATEGY」
  • 組織外との協働による成果事例を紹介する「WOW!TEAM」

こういったコンテンツを通し、従業員の相互理解を深めていきました。

 

 

4,心理的安全性への施策

 

EXD部の設立により、リクルート社は「心理的安全性」を組織文化の中心に据えることとなりました。

そのために以下のような施策を実施しました。

 

①相互理解 

「今月の調子さん」というコンテンツを月1回発表。

これを通し、各従業員がその月に、心身ともにどのようなコンディションだったのかを記録・公開しました。

 

リモートで働く社員が多い同社ですが、こういった取り組みにより従業員同士の相互理解が高まったそうです。

 

②OKR

「WOW!MISSION」という名前で、OKRによる目標設定を行いました。

これは四半期ごとに、自ら挑戦したいと思えるような目標を設定する仕組みです。

 

目標達成に向けて1on1で伴走しながら、期末に振りかえりを行います。

必要があれば期中で目標の見直しなどを行っていきます。

 

③ピアフィードバック

3カ月ごとに同僚同士でフィードバックを行う「ピアフィードバック」。

これは従業員自身が2人選び、本人についてフィードバックをするものです。

 

誰が誰のフィードバックをしたのか、内容などもすべて従業員全員が閲覧できるようにしています。

これにより、社員は新しいことにチャレンジする勇気を持ち、チームとしてのパフォーマンスが向上したそうです。

 

心理的安全性が高まると、組織全体としての創造性や革新性も高まります。

リクルートの事業拡大や新しいサービス開発にも寄与したと捉えられており、持続的な成長を目指す上でも重要な要素となります。

 

 

5,まとめ

 

今回はリクルート社の取り組みをみてきました。

 

EXD部としての活動は、2020年3月末に終了したそうですが、その取り組みは別の形で発展し、リクルートの組織文化の中に根付いているそうです。

ご紹介した施策の中には参考になる部分があったのではないでしょうか。

 

本日もお読み頂きありがとうございました!

この記事を書いた人

濱田純

濱田純

「人事労務の右腕」のサービス開発者。組織・人事領域の知見を活かして、人事労務関連の役に立つ情報を分かりやすくお伝えします。

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